悲しいニュースを摂取しすぎないことと手の屋根の歌について

手で屋根をつくって歩くお前たち昼間の雨にひるまないでね

(谷川由里子 『サワーマッシュ』より)

 

 

悲しいニュースが多い。書くとその語彙だけで悲しくなるので何が悲しいニュースなのかは書かない。

 

悲しいニュースを摂取しすぎないほうがいいと思う。この世の現状を把握することは大切だが、だからといってたとえば過去まで遡って凄惨な出来事を全部知るべきかというとそうではない。ように、現代の今まさに起きている悲劇的なことすべてについて把握している必要はまったくない。

 

私は家にいることが多いので、テレビをつけていると1日2〜3個は悲しいニュースが流れる。Twitterはもっと詳細に悲しいニュースを表示する。

 

むかし、大学で中国語の先生が「悲しいニュースを見るとつらいので、テレビを見ないようにしています」と言っていた。おおげさな、と思ったけど今ならその気持ちがわかる。

 

 

手で屋根をつくって歩くお前たち昼間の雨にひるまないでね

 

谷川さんの歌は人を恨むとか悲しい気持ちを延々と繰り返すとかそういう匂いがしないのですごいと思う。それに、他人の影響を受けずに立っている。ただ、すごいというのはそっちが良いということではなくて、私と違ってすごいと思うというだけである。